体系的な知識についての雑文。

さて、選挙権のない年齢で加えて政治のことなんてサッパリな人間が
政治を語るなんて恥ずかしすぎてやりたくは無いんだけれど、少し思うこととリンクするので整理がてら書きたいと思う。


都議選で民主党が圧勝して、まあこのまま行ったら政権交代かしら、なんてしがない浪人生ですらそう思う訳だけれども
例えば郵政選挙で小泉元首相が「郵政民営化に賛成か反対か」という一点のみで歴史的大勝収めたように
今回も「自民党が駄目だから民主党か」という一点のみで総選挙が行われるのであれば
それは何にも変わらないじゃないか、と僕は思っている。
だから政党よりも人で選ぶべきだ!なんて一丁前のことをたまに言ってしまうんだけれども
その前にそもそも投票権を持つ人がどれほど政治について知識があるかという問題が見えてくる。


例えば、僕は平成生まれで記憶の中で一番古い総理大臣は小渕さんだ。その前が橋本さんでその前は知らない。
代わる代わる行われた政党の分裂・統合のことなんてサッパリだ。
それについて勉強しようとしても、平成21年にもなると結構な量になっているから、どこから手をつければいいのか分からない。そして新しいことは日々増えていっている。
時間が必要になってくる。個人にとって政治云々よりも重要なことは嫌というほどある。だから結局勉強できていない。
そんな状態の人があと2年で選挙権を得てひとりひとりの一票は大切だ!じゃあ投票に行こう!って思ったときに
その基準になるものってその時のネットかマスメディアかの情報に絞られてしまう。
けれどもそれはやっぱり情報の発信者の都合のいいようにバイアスが掛けられているから情報の取捨選択が必要になってくる。
そしてその情報の取捨選択に必要なのが、歴史的な体系的にまとめられた知識なんじゃないかってところに辿り着く。


だからどんなに知識人が口を酸っぱくして「民主党は危ない!」「自民党じゃだめだ!」「今こそ共産党に!」とか言っていても
一般人はそれを判断する基準がないのだから結局はイメージや雰囲気によって流されてしまうんじゃないだろうか。
知識人の言葉ってなんだかもっともらしい説得力があるしね。



話がそれてしまったんだけれど、僕が言いたかったのは音楽の話で、例えばバンプオブチキンを好きな高校生が
もっと色々と聞いてみようって思ったときにアジカン、ラッド、凛として時雨という感じに聴いていくという以外の方法はないもんかねと思っていて
けれども例えばビートルズストーンズを聴いて行ったとすると、その間に出てくる新しいロキノン系まで聴くのは難しくなる。
一回、時の流れを止めて60年代から聞いていくというのが出来ればいいんだけれど、それは不可能なわけで。
僕もビートルズはオリジナルアルバムをほとんど知らないし、ストーンズキンクスはベスト盤1枚だけ。フーはそれなりに聴いているけれどまだまだ足りない。
ゾンビーズタートルズは名前しか知らない、という具合で70〜80年代はさっぱりだ。
全てを投げ出してずっと音楽を聴いていったら出来るかも知れないけれど、僕にだって生活はある。
そういうように、若い世代は体系的な知識を持つ人はものすごく減ってきていると思う。
音楽にしても政治にしてもそういった体系的な知識というのは、何かを判断する基準になると思っているから、
誰かそういうまとめサイト的なもの2〜3個くらい作ってくれないかなあ。