2009-01-01から1年間の記事一覧

痛みの感じる夢だった。

「それは巨大な蛸みたいなものなんだよ。自分の意思とは関係なく、一度その足に絡まれたら深い海に引きずり込まれておしまいさ」 彼が左手に挟んだマールボロの先端が赤く光った。 吐き出された煙は少しの間そこに留まっていたが、やがて形を失った。 その煙…

モノクロパンダ

それは道端に落ちているボルトやナットを思い出させた。 そこにずっと前からあるにも関わらず、気づいてもらうことを諦めているようだった。 鈍く曇った灰色の空を見上げてそう思った僕は、上半身だけを起こした。 そして、僕はあることに気づいた。 初めに…

「僕」と「俺」。

普段、日常での一人称は「俺」なのだけれど、こうやって文章を書くときは「僕」を使っている。 それがいつからなのかも、何故使い分けるようになったのかも、覚えていないんだけれど たぶん、そっちの方が頭が良さそうに見えるだとか、村上春樹の作品に影響…

蝉の声で思い出すこと。

「一人で死ぬことなんてちっとも怖くない。 だけど、ねえ、一年に一度でいい。一分でも、一秒だっていい。 自分が死んだあと、生きていた日の自分を思い出してほしいと願うのは、そんなに贅沢なことなのかい? 死んだ途端に、はい終わりじゃ、だって、あんま…

体系的な知識についての雑文。

さて、選挙権のない年齢で加えて政治のことなんてサッパリな人間が 政治を語るなんて恥ずかしすぎてやりたくは無いんだけれど、少し思うこととリンクするので整理がてら書きたいと思う。 都議選で民主党が圧勝して、まあこのまま行ったら政権交代かしら、な…

自己表現と残り続ける私。

一億総表現社会らしい。 ライヴハウスでは毎日たくさんのバンドがライヴをしているし マイスペースには楽曲が、YOUTUBEにはライヴ映像が日ごとにアップロードされ増えていく。 それだけでは無い。 pixivにはイラストが、Twitterにはつぶやきが、ブログにはそ…

キャラクターを介した自己承認。

真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐A〉 (新潮文庫)posted with amazlet at 09.07.11本多 孝好 新潮社 売り上げランキング: 81407Amazon.co.jp で詳細を見る 本多孝好の「真夜中の五分前」を読む。 本多作品の少し斜に構えた主人公や回りくどく…

初音ミクとキャラクターとコミュニティ。

□http://anond.hatelabo.jp/20090331142111 383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/03/30(月) 14:24:36 id:rPNli/5OO 例えば俺の話だが ミク関係ない曲をせっそと作ってた時期は付いた感想が 「つまんね」「糞J-POP乙」だったわけだが ミクを使った途端に …

ウェブ炎上を読む。

荻上チキの「ウェブ炎上」を読む。 この本ではウェブの特徴を「可視化」と「つながり」とした上で 実際に起こったウェブ上の「炎上」「祭り」を例に サイバーカスケードのプロセスや問題点などを挙げている。 理解できたかは別として、とても読みやすかった…

eno talkが面白い。

飯野賢治さんのブログでやっているeno talkが面白い。 例えばラジオというメディアはよく「話し手が身近に感じられるメディア」と言われるけれど このeno talkは、話し手の方を向いていない。 飯野さんとゲストの方(第一回目は坂本教授!)の会話を盗み聞き…

Modern Institute/stairs

Modern Institute/stairs ものすごくイイ。

自己表現とか。

Lifeの「表現する人・したい人」の回を聴く。 一応、僕もこうやってブログに文章を書いたりmyspaceにしょうもない音楽を上げたりしているから 一端の「表現する人・したい人」になるのかも知れないんだけれど、 個人的な感覚では表現したいことなんてないし…

SUPERCAR/B

Bアーティスト: スーパーカー出版社/メーカー: キューンミュージック発売日: 2005/03/24メディア: CD購入: 1人 クリック: 50回この商品を含むブログ (109件) を見る SUPERCARのB面集「B」をやっと聴く。 オリジナルアルバム7枚は全て持っているけれど、ど…

僕とトモさん その2。

以前書いた「僕とトモさん。」という記事*1は、多少の補正を除けば、いちおう僕の実体験だ。 糞とまではいかないけれど学校が好きではなかったし 「社会科見学」と称してふらふらしたりライヴに行っていたことも本当だ。 中打ちに参加していろんな話を聞いた…

これはヒドイ。

狙っているとはいえ、これはひどいと思います。

ダルマの恩返し。

人通りの少ない細い道にダルマは立っていた。 突如、出現したダルマに地元の住民は困惑し、その珍しさから全国紙の社会欄のネタにもなったが 元からほとんど人が通らない道だったということと、ダルマというある種神聖な存在に手を出すということに恐れた人…

ロボットと初音ミクとニンゲン。

Amazonが僕に「おすすめの商品」を紹介してくる。 この「おすすめの商品」は、僕が買った/見た商品の履歴から 関連するものを紹介しているだけ(だと思う)なのに たまに、とんでもないものを紹介してきたり、コイツできる!って思うことがある。 Amazon側に…

浮遊感と歪み。

My Bloody Valentine/To Here Knows When マイブラは前にCDを借りたんだけれど、パソコンが壊れていて取り込むことができず泣く泣く返却した思い出がある。 そんな思いを晴らすため、最近youtubeで聴きまくっている。お金入ったらシガーロスと一緒に買お。

深夜テンション。

ここ最近、眠れないか早起きすぎる日のが続いていて毎日4時くらいは起きているんだけれど 昨夜、窓から見る雨が素敵過ぎて泣きそうになった。深夜の雰囲気はやっぱりおかしい。

Soundtrack/ピンポン

ピンポンアーティスト: サントラ,ブンブンサテライツ,cicada,MAO,スーパーカー,サトル,ダブ・スクワッド,Sugar Plant,GROUP,砂原良徳,石野卓球出版社/メーカー: キューンミュージック発売日: 2002/06/05メディア: CD購入: 1人 クリック: 35回この商品を含む…

音楽を作りました。

HarmKia/ICOhttp://www.myspace.com/harmkia △一曲目。 久しぶりに、いや初めて、真面目に音楽作りました。 昨年の夏くらいからぼんやりとあって、いつも作ろうと思っては形にできず 自分が高校生の間に作りたかったのだけれど、結局過ぎてしまいました。 演…

10年後。

ドアの外で思ったんだ あと10年たったら なんでもできそうな気がするって でもやっぱりそんなのウソさ やっぱり何にも出来ないよ 僕はいつまでも何も出来ないのだろう Fishmans/IN THE FLIGHT 先日、専門学校に行く友人と花見の帰りにちょこっと話した。 …

LOVE PSYCHEDELICO/THE GREATEST HITS

THE GREATEST HITSアーティスト: Love Psychedelico出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2001/01/11メディア: CD購入: 7人 クリック: 67回この商品を含むブログ (156件) を見る2年くらい前にブックオフで300円で買って一度聴いたくらい…

宮部みゆき/ICO

ICO -霧の城-作者: 宮部みゆき出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/06/16メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 70回この商品を含むブログ (227件) を見る図書館で借りて読む。 ノベライズ本というと、どうしても原作より劣っている場合が多くて あんまり好…

ムクワジュ。

僕が住む町は夜になると人気が無くなる。終電を逃すほど魅力的な場所が無いから。 東京だって眠らない街と眠る町がある。 人気のない喫煙所で煙草を吸いながらぼうっとする。 最近では色々とあるからテレビ局が自主的にそうすることが多いらしいけれど 例え…

図書館。

一年ぶりくらいに図書館へ行く。 カードの期限が2年前くらいに切れていたらしくて更新する。 「まだ学生証もらってないんですよ・・・ははは」と言ってなんとか高校の学生証で勘弁してもらった。 僕が学生証をもらえるのはきっと一年後です。ハハハ。 図書…

魔法のメガネ。

「もし魔法が使えたら、君の心を覗いてみたい、もし時間を止められたら君とずっと踊っていたい」みたいな 歌詞の歌を、小学生の頃授業で歌った記憶があるのだけれど、歌詞の変態性は置いておくとして 今ってブログなりミクシィで前者に近いことができるんだ…

フラッシュ・バック/久石譲

「フラッシュバック」って言ったらアジカンじゃなくて久石譲だよねー。 って女の子と仲良くなりたい!とかそういう話じゃなくて。 この「フラッシュ・バック」という曲は12分間打楽器を打ち鳴らすだけという曲なんだけれど これを適当なところで一時停止し…

組み合わせ。

いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせすん あいうえお かきくけこ さしすせそ たちつてと なにぬねの はひふへほ まみむめも やゆよ らりるれろ わをん 僕の友人に僕の友人に似ている人が…

赤。

世界はとてつもなく広いというのに、僕は同じ所をぐるぐる回っている。 すれ違う人に体がぶつかるのも慣れてしまった。今では謝るという行為は愚か、申し訳ないという気持ちすら無い。 僕は産まれたときからある施設で育てられた。だから親の顔を知らない。 …